どん子の備忘録

あれやこれやを忘れないために

老化現象と執着からの解放: 網膜前膜との穏やかな付き合い

 

昨年から右眼が網膜前膜という病気になり、視力というか、見え方自体が歪んで不鮮明になってしまった。両目とも近眼が酷いのだが、網膜前膜は眼鏡で矯正することができないので、左目との視力差が大きくなり、余計に見にくい。字を書いたり細かい作業をするときは、無意識に右目をつむっていることも多い。無理に見る必要のない時は両目をつむっていることもあり、ダンナとご飯を食べながらおしゃべりしている時など、目を閉じて話したり笑ったりしている。医師から手術も勧められたのだが、手術は嫌だなーという気持ちがあり、そのままにしている。調べると、網膜の手術は技術が確立されて、それほど難しいものではなくなったそうだ。ただ手術が成功しても歪みがすっかり無くなるというわけでもないらしい。高齢の女性に多い病気だそうで、まあ、老化現象ともいえる症状なので、このままうまく付き合っていけばいいかな、という気持ちでいる。変化していくこの身体に執着してもしょうがないし。

 

瞬間、消滅して変化していく、何も実体のない幻覚のようなこの流れに、なんで「苦」というのかというと、私は執着しているから。変化しているのだから執着は成り立たない。歳をとったら苦しいというのは「私は歳をとりたくない、若いままでいたい」という執着があるからだ。若いままでいるということは、ありえないこと。私の執着は何であろうとありえないもの。

 

長老のお話を聴いて納得。